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2017年05月25日

雨の中死んだひなに餌を運ぶノグチゲラとオスプレイの騒音 (2017年5月、東村高江)

2017年に観察していたノグチゲラ営巣のまとめです。

2017年3月28日に高江でノグチゲラの巣作りを確認しました。
「高江でノグチゲラの巣作りを確認 (2017年3月28日 東村)」

http://akinotaiinnorinshitaiken.ti-da.net/e9449370.html

5月1日にその巣をオス親が覗く様子を報告しました。
「高江に巣作りしているノグチゲラの様子(2017年5月1日、東村)」
http://akinotaiinnorinshitaiken.ti-da.net/e9538037.html

しかし、5月1日の時点でこの巣は放棄されていて、元の場所から300mぐらい離れた場所に新たに巣を作っていました。(写真:巣から顔を出すオス親2017.5.11)
雨の中死んだひなに餌を運ぶノグチゲラとオスプレイの騒音 (2017年5月、東村高江)



5月12日の抱卵の様子です(動画1分40秒)。
雌雄の親が交代で抱卵しますが、オス親の帰りが遅くメス親が巣穴から顔を出しています。メス親はいったん巣穴から飛び出しまたすぐに戻ってきましたがまだオス親は帰ってきていません。しばらくするとオス親が帰ってきて抱卵を交代しました


同月17日、雌雄の親がひなに餌を運んでいることから、同月13日以降にひなが孵化したことがわかります。しかしメス親はくわえてきた餌を自分で食べ、オス親は一度巣内に入りますが餌をくわえたまま出てきます。ひなの声は聞こえません。日にちは記録していませんが、13日から16日までの間に豪雨があり、この巣穴のある樹木の傾き程度では巣への雨水の浸入を防げなかったのではないかと思います。この時点ではひなの生死は不明でしたが、数日後に確認したところ、巣に親が戻ってくることはなく、ひなは死んだと判断しました。動画には営巣木の上を飛ぶオスプレイの騒音が入っています。(動画約3分)


横から撮影した巣穴。
雨の中死んだひなに餌を運ぶノグチゲラとオスプレイの騒音 (2017年5月、東村高江)



巣の付近には巣を作ろうとした痕跡が3つ見られました。巣を作る木を探し場所を選ぶのも大変な作業です。
雨の中死んだひなに餌を運ぶノグチゲラとオスプレイの騒音 (2017年5月、東村高江)



こんなに苦労したのにひなは死んでしまった。自然は厳しいですね。すべてのつがいが毎年ひなを残せるわけではなく、豪雨が巣に入り込んで溺れ死んだり、カラスやヘビに食べられたりします。このノグチゲラのつがいが来年うまく子孫を残せるといいな。

こんなに一生懸命生きている野生動物を人間はどうしていじめるの?

もし目の前でこのノグチゲラの生きる姿を見たら、あなたたちは変われるの?それとも変わらないの?